KOJIMA PRODUCTIONSの世界を具現化する、様々なクリエイターたち。  第7回は、サウンドチームから「レコーディングエンジニア」、「ミュージックコンポーザー」の2人に話を伺いました。  スタジオ新設の裏話や、普段の音楽との向き合い方まで、ゲームにおいても重要な要素となる「音」のプロフェッショナルに注目します。 

[プロフィール]   
名前:永井将矢(以下、永井) 
ポジション:レコーディングエンジニア  

カバー写真左。中途入社。ポストプロダクションスタジオから、コジプロへ。仕事柄、映画や音楽のMixが、常に気になってしまう。最近はそんなMixの感じ方が、自身と他人でまったく違うことに興味が出てきた。 

名前:樋口絢子(以下、樋口) 
ポジション:ミュージックコンポーザー  

カバー写真右。中途入社。アメリカでフリーランスとして活躍した後、コジプロへ。ジャズとミニマル・ミュージックを愛する1児のママ。娘のための味と価格とバラエティのバランスが完璧なミールキット(調理時間20分以内)はどれか?が最近気になっている。  

※Mix/ミックス:音量、残響、定位などのバランスをとること。
※ポストプロダクション:映像作品、の製作における撮影後の作業、及び担当する制作会社。

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Q. 普段はどんなお仕事をしていますか?   

永井: レコーディングエンジニア を担当しています。具体的な業務は、スタジオで声優さんの音声を収録し、ゲーム内で使用できるようにノイズを抜いたり、ボリュームを調整したりと、音を整えることが担当としての主な仕事です。今は並行して、スタジオの管理、運営や、ゲーム以外のプロジェクトの音まわりなども担当しています。 

樋口: 普段の仕事は楽曲制作を担当するミュージックコンポーザーです。社内には何名かミュージックコンポーザーがいますが、私の場合は英語音声関連の仕事も担当しています。PCAPの撮影の時の音声データや、アテレコの録音立ち会い、データ整理や管理も担当しています。英語力とコンポーザーとしての知見を活かしてクリエイティブな面からそれらをコーディネートする立場を担っています。 

※PCAP(パフォーマンスキャプチャ):身体のモーションキャプチャと、顔のフェイシャルキャプチャを同時に行う手法 

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Q. 普段働いてるチームの雰囲気を教えてください 

永井: いい距離感があって、すごくよい雰囲気です。基本的に個人の裁量でやらせてもらえる職場なので、自由に仕事をさせてもらっています。週1のミーティングでは、チームメンバーと仕事の話をしつつ、雑談したり、仕事に役立つ学びになる話をしたりと、適切な距離感とコミュニケーションの濃さのバランスがうまくとれています。 

樋口: サウンドチームは、それぞれ職人のような独自の世界観をもった方が多いので、個性をリスペクトしつつ、ほどよい距離感をみんなで意識しています。その点、アーティストチームと似た雰囲気かもしれませんね! 

※アーティストチームインタビュー
#1:https://www.kojimaproductions.jp/ja/Staff-interview-01
#6:https://www.kojimaproductions.jp/ja/Staff-interview-06

 

ーーーよい雰囲気作りができているようですね。チームリーダーはどのような方ですか? 

永井: とても接しやすい方ですね。敬語で真面目なアドバイスをくれたり、砕けて会話してくれたりもします。オンとオフがちゃんとしている方だからかもしれないです。 

樋口: 音楽ソフトのプラグインの事とか、他愛のない話をしてくれたりもしますよね(笑)。細かいところまで面倒見がよいリーダーさんというイメージです。たまに忙しすぎるかもってとこもありますけど・・・(笑) 

 

Q. コジプロに入社したきっかけは? 

永井: 元々ポストプロダクションに勤めていて、MAの仕事を7年くらい担当していました。MAの仕事を突き詰めていく中で、自分が成長するために、違う世界でもチャレンジしてみたいという気持ちが芽生えて、転職を考えていました。ちょうどそのタイミングでコジプロがレコーディングエンジニアの募集を開始したと、LinkedInから通知が来ました。ゲーム会社の募集でレコーディングエンジニアってなかなかないんですよ。だから、なにかしら仕事でコジプロと関わりたい、と思って応募しました。 

※ MA:映像作品における音の最終調整をする作業 

樋口: 私も、永井さんと同じくLinkedInの通知をきっかけに応募しました。希望の職種を登録しておくと募集開始のタイミングで通知が来るんですよね。コジプロに入社する前はアメリカにしばらく住んでおり、フリーランスで音楽の仕事をしていました。アメリカから日本に帰るときに、改めて音楽に関係する仕事がやりたいなと思ったんです。音楽だけというよりも、映画や、ゲームなど、音楽と何かが組み合わさって相乗効果が生まれるコンテンツに携わりたくて、そういう仕事をしたいなと。もう一つの理由は、アメリカから日本に帰るので、日本が誇れる産業に関わりたい、という気持ちもありました。ゲームは日本が誇る産業という部分も自分の中での入社のきっかけになったんだと思います。 

ーーーコジプロはLinkedinで随時、採用情報更新しているので、フォローしておくと、最新情報をキャッチアップできますよね。 

 

Q. スタジオ新設プロジェクトに、永井さんも携わられたとお聞きしました。 

永井: ポストプロダクション業界やスタジオで働いてきた経験で、いままでのスタジオに足りなかったものや、便利にしたいという部分を念頭に置きながらスタジオ新設プロジェクトを進めてきました。一番大変だったことは、ビル自体に結構制約があったことですね。建物にダクトが縦横無尽に通っていたり、エリアごとに荷重制限があったりと細かいルールがあって、パズルみたいにギリギリなラインを調整しつつ、スタジオの実用性を高めていきました。 

※ KOJIMA PRODUCTIONS 新オフィス紹介 記事:https://www.kojimaproductions.jp/ja/new-KJPstudio

 

Q. 新スタジオのこだわりポイントを教えてください 

永井: 音だけでなく映像もきちんと確認するため、4K60FPS(4K出力/60フレーム描写)に対応した短焦点のプロジェクターを設置し、大画面で映像クオリティを落とさず確認できるようにしています。あと、卓のレイアウトを使いやすいように自由に組み替えたところですかね。純正じゃないアナログフェーダーなどを入れています。他にも音声収録ブース内でフォーリー(効果音)が録音できます。収録ブースの床を剥がすとフォーリーのマテリアルが出てきて、足音とか録れるんです。ここもこだわりポイントですね。 

 

ーーーありがとうございます。イメージ通りのスタジオに仕上がりましたか? 

永井:そうですね。世界に向けてものづくりをしている、コジプロらしい、誇れるものができました。自慢のスタジオです。 

※スタジオについての詳細なインタビューは ROCK ON PRO さんのHPにて掲載されています:https://pro.miroc.co.jp/works/kojimaproduction-proceed2023/ 

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Q. コジプロに入社してよかったことは? 

永井: やはり、自由に仕事をさせてもらっているところが一番大きいですね。もちろん、そこにはプレッシャーや責任が伴うのですが、業界としては未経験にも関わらず、今までやってきたことを色々な事を任せてもらっていることが入社してよかったことです。 

樋口: サウンド系の仕事ではなかなか機会のない、PCAP現場に立ち会えたことですかね。ハリウッド俳優の方たちと小島監督や、スタッフが作品の空気感を作り上げている現場を、同じ空間で感じることができたことは素晴らしかったですね。他には、音声収録時もそうです。すごく自然なディレクションをされていて本当に感動しました。これはもう、コジプロでしか経験できない貴重な体験だと思います。 

 

Q. ここで、少し話題を変えて、普段のお二人についてお伺いしたいと思います。休日の過ごし方を教えていただけますか? 

永井: 休日は、なんだかんだ奥さんと一緒にいて、散歩したり、映画見に行ったりと、ゆったり過ごしています。あとはゲームとかもやりますね。その他だと、音楽のMixを勉強したり、為替のプログラムを書いていたりします。頭の中で想像したものが、具現化して、ばっちりはまった瞬間とかすごく楽しいですよ。 

樋口: 休日の朝は、いつもよりちょっと寝坊したいなと思っているのですが、5歳の娘がおりまして、起きねばならない時間が来て、たたき起こされたりもします(笑)。基本的にはそんな娘と時間を過ごすことが多いです。習い事(バレエ)へ連れて行ったり、自転車の練習をしたりしています。自転車に毎回乗せるたびに今日かな?今日かな? 早めに外した方がいいんじゃないかな?など思いながら、まだ外せていないんです。もうすぐかなぁ。 

 

Q. 音楽に関わる業務を担当されているということで、普段の音楽との関わり方を教えてもらえますか? 

永井: 主に通勤や移動の時間に聴いてますが、仕事がらMixの部分に意識が集中してしまい、結局家に帰ってちゃんとした環境で聴こうってなっちゃいます。最近は Haruka Nakamura という音楽家の方の作品を聴いています。 

樋口: 音楽は、時間を作ってちゃんと聴きたいなと思っています。音楽を楽しみすぎてしまって、そのほかの作業がおろそかになってしまうんですよ。だから時間をつくって、何もしないでぼーっと聴きますね。最近だと、知人に教えてもらったスティーブ・ライヒという、ミニマル・ミュージックを代表するアーティストを聴いています。あまり装飾感がなく、音数が少ない音楽が好きですね。 

 

Q. 今後のプランなどあればお願いします 

永井:ゆくゆくはサウンド全体のMix部分をコントロールしていきたいという願望があります。サウンドといえば、音楽や効果音といった音素材の部分が真っ先に取り上げられますが、Mixでそれらをどのように見せるかがとても大事です。様々なMix技術を使って、多くのユーザーの感情をコントロールできるような、魅せるMixを極めていきたいと考えています! 

樋口:今後は音声のお仕事も大事にしつつ、もっと音楽の部分に関わっていければいいなと思っています。ワクワクするプロジェクト、緊張する瞬間、素晴らしいクリエイターさん達とお仕事出来る幸せを大事に、毎日前進していければと思います。 

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過去の記事と読み比べることで、チームごとの色が見えてくる。 

KOJIMA PRODUCTIONSは社員ひとりひとりの個性ある働き方を尊重しています。 詳しくはHRインタビューをご確認ください:https://www.kojimaproductions.jp/ja/HR-interview 

現在、事業拡大に向け様々なポジションでの応募を受け付けております。 詳しい募集ポジションはこちら:https://www.kojimaproductions.jp/ja/careers 

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