DEATH STRANDING DIRECTOR'S CUT』の発売を期に、ダイハードマンを演じた俳優のトミー・アール・ジェンキンスさんにインタビューを行いました。 

ダイハードマンは大統領の側近であり、ブリッジズ長官。アメリカ再建を果たすため、一度ブリッジズを脱退したサムを呼び戻し、「アメリの救出」と「北米大陸をカイラル通信で繋ぐ」ことを依頼します。

トミー・アール・ジェンキンスさんは、ダイハードマンというキャラクターを演じるにあたり、何を想い、どう向き合ってきたのでしょうか。制作現場での思い出も踏まえ、熱く語っていただきました。

 

---Q&A---

ダイハードマンという役については、最初からすべて聞かされていましたか?

役柄についてキャラクターの名前は明かされてなく、ただ「司令官」としか書かれていなかったです。それ以上のことは知らされなかったですね!オーディションの依頼を受け、自分の姿を録画し、それをチームに確認してもらいました。

 

ダイハードマンという役柄を演じるにあたり、どのような準備をされましたか?

純粋に、与えられたキャラクター情報に基づいて準備をしました。
確か・・・司令官は謎めいた過去を持つ元特殊部隊の兵士。大統領の右腕として任務の割り振りを担当し、その仕事ぶりは非常に優秀な人物
しかし、多くの秘密を持つ男。という情報でした。 

この情報をもとに準備を行うわけですが、どういう準備が必要かを理解するのに、実はそれほど時間はかかりませんでしたね。
私には従軍経験のある友人がおり、彼らが「感情に任せて行動することはしない」ということを知っていたので、まずはその情報からスタートできました。
 

私の解釈では、ダイハードマンは率直で淡々としていますが、どこか謎のベールを感じさせるようなイメージでした。プレイヤーの皆さんも、ゲーム内で初めてこのキャラクターを前にした時、彼をすぐには信用できないように感じたと思います。そこで、終盤の "あのシーン "までは、あまり個性や感情を表に出さず、ストレートな表現で勝負することにしました。

 

ダイハードマンを知るにつれ、キャラクターとしてどのような印象を持ちましたか? 

率直に言うと、彼は最高にクールで、超格好いいと思いました。
彼には、皆さんや私自身も知らないような魅力がたくさんあります。もちろん彼にも欠点はあるけれど、心の中にはたくさんの愛を持っています。

 

小島秀夫監督との仕事はいかがでしたか? 

世界中のファンから最も聞かれる質問ですね。
私のキャリアの中でも最高の経験の一つでした。本当に、すべての体験が素晴らしかったと思います。監督は最高です! 監督の天才的な才能をとても尊敬しています。出来ることなら、監督の頭の中に飛び込んで、その仕組みを覗いてみたいものですね。
もし、また一緒に仕事ができるなら、迷わずそのチャンスに飛びつきますよ。彼は
"BOSS "です!

 

パフォーマンス・キャプチャー(PCAP)を体験されたと思いますが、従来のTVや映画の撮影よりも難しいと感じましたか? 特に感じた違いはどこでしたか?

はい、PCAPの方がやはり難しく感じましたね。
例えば、撮影のステージはセットがフルで組まれていなかったり、キャラクターの衣装もないので、俳優としてそのキャラクターになり切るには難しい面もあります。これを補うための想像力がとても重要でした。

 

制作現場でお気に入りの場面や印象に残っていることはありますか?

DEATH STRANDING』の制作で最も印象に残っているのは、ノーマン・リーダスと最後のシーンを撮影した時でしょうか。その日はとても感情的で、最もチャレンジングなシーンの撮影日でもありました。そのシーンを撮影する間、私を100%支えてくれたノーマンには、今でも本当に感謝しています。

 

台本の中で好きなセリフはありますか?またその理由は?

ダイハードマンのセリフで一番好きだったのは
I've been to hell. Every single battlefield was hell. But no matter how terrible it got, I never died.  Because all I ever did was run from death.
(日本語版:ただ運がいいだけの 死ねない男に過ぎないんだ どんな戦場においても 私は死ななかった それは死を恐れて 逃げ回っていたからだ
これは彼を要約したものだと思いました。

でも、一番印象に残っているのは、サムの言葉です。
If you're not scared of death, how can you value life?
(日本語版:死への恐怖がある
あんただからこそ 命を大切にする時代を また始められる
これは本当に、考えさせられるセリフでした。

 

DEATH STRANDING』に出演して、最も貴重な収穫は何でしたか?

私にとっての最大の収穫は、社会において人々がどれだけお互いを必要としているかを理解できたことです。このゲームが語るように、私たちは今繋がりを必要としています。たとえ、私たちがそれに気づいていないとしても、人と人との繋がりが全てなのです。私は以前から思いやりのある人間だと思っていましたが、繋がりを意識することで、もっとそう思えるようになりました。 DEATH STRANDING』という作品が、今の世の中といくつも共通点を含んでいることが面白いですよね。
Let there be no more walls between us, nor masks to hide who we are.
(日本語版:さあ
これが皆さんと運命を共にする新しい私です)
このセリフも力強いですね。

 

ところで、俳優業を始めたきっかけは何でしたか? このキャリアはずっと夢だったのですか?

私はずっと芸術が好きでした。なかでも歌うことが大好きで思えば、これがすべてのきっかけでしたね。その後にダンス、次に演劇という感じで雪だるま式に経験し、いつの間にかロンドンのウェストエンドの舞台に立っていたり、ブロードウェイでパフォーマンスをしたり、業界トップクラスの俳優たちと映画やテレビ番組の撮影をするようになっていったんです。
ずっとやりたかったことだし、とても幸せで幸運なことだと思っています。時々、次は何が起こるのかわからない不安もありますが、そういう状況にすらワクワクしてしまいます。
 

これまで様々なアーティスト、監督、ダンサー、俳優たちと出会い、インスピレーションを受けてきました。もちろん、若者たちからのインスピレーションも受けます。彼らの持つ喜びや野心、情熱は、昔の自分を思い起こさせてくれます。逆に自分の経験を若者たちと共有することも大好きで、彼らになんらかの助けになるのであればと、いつも考えています。

 

DEATH STRANDING』は、これまで経験した様々な芸術や作品と比べていかがでしたか?

 DEATH STRANDING』での経験は、私にとって特別なものです。私が今まで関わってきたプロジェクトとは何か違うんですよね。
私の心の中の特別な場所に存在する、本当に大切なものです。

 

-------------

 

DEATH STRANDING DIRECTOR'S CUT』は、PCPlayStation 5向けに発売中です。

PS5
 https://store.playstation.com/ja-jp/concept/234585/

PC
 STEAM: https://505.games/SteamDSDCWishlist
 EPIC: https://505.games/EpicDSDCWishlist

 

一覧に戻る
年齢認証が必要です

こちらのサイトは年齢の認証が必要です。続けるためには誕生日を入力ください。

利用規約に同意します

エラーです こちらのサイトを閲覧することができません